デザインは、未来を創るものだと想います。
時代が変わるごとに新しいものができ、時代が変わっていきます。
新しいものを創り、時代文化を創っていけたらと考えています。
私は職人という言葉が好きです。己の手を使い、頭をひねり、新しい物を作り出す過程に強く惹かれます。
学校を卒業した後、職人の国、イタリアへ留学しました。イタリアの家具職人達は、お客様のことを考えつつも、一人一人プライドがあり、こだわりがありました。
「Craftmanship」
「職人魂」というこの言葉の意味をイタリア留学で初めて理解できた気がします。言われた通りにものを作ることだけが職人なのではない、Craftmanshipをもってお客様の想いを形にしていくのが職人なのだと。
帰国後、生まれ育った小諸の地で、受注家具の工房をオープンしました。 家具を作る際は、まず、お客様と一対一で正面から向き合い、お客様の想いを汲み取ります。使う人の顔を思い浮かべ、手と頭とフルに働かせ、どうしたらもっと使い勝手良く、長く愛着を持って使っていただけるかを常に考えながら試行錯誤を繰り返します。
そうしてできた家具を納品した際のお客様の喜ぶ顔、かけていただく言葉は何より嬉しく、職人でよかったと思う瞬間です。お客様の笑顔がさらなる向上心となり、次の製作のエネルギーになっていきます。
わたしはあくまでも職人として、もう一歩先のお客様の満足を追求し続けていきたい。
今日も浅間山を臨む高台の工房で、Craftmanshipを胸に、木を削り、板を磨いています。
三井木工製作事務所代表
1981年生まれ
高校在学中、インテリア、家具に興味を持ちコルビジュエやプルーヴェなどの本を集める。独学で自宅の内装を作成。
学校卒業後にイタリア家具専門店に就職し家具の知識リペアを覚える。
その時に3年間イタリアに就業を勧められるが断り他の道へ。
写真やデザインなどの仕事を経験する。
のちに再度造作家具スタジオに入社する。
その後デザインを学びにイタリア、フィレンツェのAccademia Riaciniに入校。
デイビッド・プッチ氏にデザインを師事。
2015年に独立する。